「ピエロの赤い鼻」
道化師は常に道化を演じないといけない。
おどけて、馬鹿を見て。
真っ赤な鼻は、笑いものの象徴。
暗い夜道に、ピカピカの鼻を役立たせるわけでもない。
常に笑いものでいるための、笑ってもらうための鼻。
ずっとそんなピエロの父親が嫌いだった少年が、
父親の友人から、父がピエロになった経緯を教えてもらうという映画。
戦争時、父に降りかかったいくつもの出来事。
絶望時に出会った、あるピエロ。そして笑顔。
見終わった後、序盤に出てきた何気ない脇役達が、
父親にとってどんな友人だったか。
また、どうやってその後を生きてきたのかを
考えるのも、おもしろい。
ピエロと出会った人々が、その後どうなったのか。
彼らは、ピエロになった少年の父をどう見つめているんだろう。