枯れないように水をやろう2

音楽や映画や本のことや雑記

2008-01-01から1年間の記事一覧

『天孫降臨/日本古代史の闇―神武の驚くべき正体』 コンノケンイチ

天孫降臨/日本古代史の闇―神武の驚くべき正体 な、なんだってー! 本の内容から、そんな某漫画の決まり文句が浮かんでくる…… いわゆる歴史解明な、夢か真実か幻かなあやふやな話だった。 でも妙な説得力があるので、信じるのに値しないが、 心の片隅にでも置…

『悩む力』 姜尚中

悩む力 悩むってことは人間の特権だと思う。 中には、悩まずバーっと行動する人もいるかもしれないけど、 多かれ少なかれ、悩むことはあるはず。 瞬時に計算するコンピューターと違い悩みから人間臭くて良い! ……と思ってしまうのは、僕が非常に悩む性格だか…

『輪違屋糸里 上・下』 浅田次郎

浅田次郎で新撰組といえば、『壬生義士伝』が思い浮かぶ。 その作品では、これでもかという泣きの浅田を思い知らされた。 今回も新撰組が出てくるが、新撰組の周囲にいた女性の視点から描かれた、 男女の悲哀であり、時代の流れであり、生きるということの話…

『遠まわりする雛』 米澤穂信

遠まわりする雛 どうもお久しぶりのブログ更新です。 最近どうしてたかというと、風邪ひいて寝込んでました。 なんか去年も同じことあったような気が…… さすがに8度4分で残業2時間やった次の日は死にました。 だって人がおらんから、帰れない!って状況だ…

『そして扉は閉ざされた』 岡嶋二人

そして扉が閉ざされた この本の前に読んだ本は乾くるみさんの『リピート』 そして今回読んだ『そして扉は閉ざされた』には奇妙な符合が。 時系列的に『リピート』が後の作品なので、乾さんが狙ったのか、偶然なのか。 この両本、主人公の名前が「毛利」であ…

『リピート』 乾くるみ

リピート 久しぶりに読んだ本がこの『リピート』 タイトル通りの、いわゆる繰り返しの人生を扱ったもの。 その過去に還るという設定を選んで読んだというところに、 僕の弱い心であったり願望が垣間見られるが、 問題はそういうところでなく、面白いかどうか…

『坂口安吾 [ちくま日本文学009] (ちくま日本文学』 坂口安吾

坂口安吾 [ちくま日本文学009] (ちくま日本文学 最近のヘヴィロテがベルセバから、ニューオーダーに変わった。 へこんでた時は、ブルー・マンデーばかりリピートしていたが、 もう大丈夫。60マイルズ・アン・アワーでご機嫌。 僕は、イアン・カーティスの…

愚痴です スルーしてください

もう吐き出さないやってられん! 色んな人愚痴ってるけど、とにかくキツイ! 卑屈でどうしようもなくヘタレた文が読みたい。 こんなダメなやつがいるんだって知りたい人だけ続きをどうぞ。

『99%の誘拐』 岡嶋二人

99%の誘拐 さっそうと行われる誘拐劇。 けっこう厚めの本だけど、スピード感があり、 余分な部分を削り、その誘拐劇をかろやかに書いているので、 劇中の誘拐方法、そして身代金の受け渡しのように、 あっという間に、テンポ良くページがめくらされた。 ある…

『美女と竹林』 森見登美彦

美女と竹林 森見氏が、変な汁を垂れ流しながら書いているのが妄想できてしまう。 おかしなという表現では、表しがたいほどの変なエッセイのようで、 得意なホラ話のようで、それでいて真実は語っているような、 わけのわからないものと仕上がってます。 中身…

『クドリャフカの順番』 米澤穂信

クドリャフカの順番 古典部シリーズの第三弾。 これまでのシリーズでずっと名前が出ていた、 カンヤ祭。いや、神山高校文化祭が行われる。 これまで、主人公の奉太郎のみの語りで物語が進んでいたが、 今回は、古典部メンバー4人の語りで物語が進んでいく。…

『愚者のエンドロール』 米澤穂信

愚者のエンドロール 古典部シリーズ第二弾は、未完全な映画の結末を考えるというものだった。 作者は、バークリーの『毒入りチョコレート事件』への 愛情と敬意を持って書いたと語っているが、そちらは未読なので、 僕は、純粋に米澤穂信の一つの作品として…

『氷菓』 米澤穂信

氷菓 米澤さんのデビュー作であり、後にシリーズモノと続いていく 「古典部シリーズ」1作目『氷菓』 英語でYou can't escapeと小さく振ってある表紙の写真は、どこかの学校だろう。 古典部と名が付くだけに、高校生の話で、ミステリー。 いわゆる、日常の謎…

『つむじ風食堂の夜』 吉田篤弘

つむじ風食堂の夜 今日はとても風の強い一日で、 仕事場の社員出口には、とても冷たい風が吹いていた。 外はすっかり暗くなっていて、身も心も冷たい。 そのはずなんだけど、地面に落ちている落ち葉が、 クルクルと風に巻かれて、みごとなつむじを。 つむじ…

『邪馬台国はどこですか? 』 鯨 統一郎

邪馬台国はどこですか? 歴史ミステリーというジャンルなんだろうけど、 完全なる卓上の上での論議。 ただ歴史の謎を飲み食いながらディスカッションしてるだけなんだけど、 これがなかなかにあなどれない。 タイトルの邪馬台国はどこですか? という疑問には…

『タイムスリップ釈迦如来』 鯨 統一郎

タイムスリップ釈迦如来 もはや、何がなんだかわからない…… ただ、爆笑。 鯨さんのタイムスリップシリーズ第三弾。 今度の舞台はタイトルから想像できるようインドだった。 お釈迦様ですよ、ブッダですよ。 扱うものが大きすぎるだけに、 洒落のわからない人…

『スタンド・バイ・ミー―東京バンドワゴン』 小路幸也

スタンド・バイ・ミー―東京バンドワゴン なんだかね、心がほんわか暖かい。 シリーズ3作目にもなるので、どんな風に物語が展開するとか、 どんなミステリーが待っているんだろうかとか、 そんなこと全然気にしなくなってしまったんだけど、 ちょっとこの、…

『三四郎はそれから門を出た』 三浦しをん

三四郎はそれから門を出た 最近めっきり小説を読む量が減ってしまった。 でも、雑誌とか漫画は毎日、毎日。 やっぱり僕は本が好き。 昨日は、仕事帰りに本屋で小一時間。 今日は休みだったので、一人でファミレスに本を持っていき、 はい一冊読了。それがこ…

『タイムスリップ明治維新』 鯨 統一郎

タイムスリップ明治維新 鯨 統一郎のタイムスリップ2作目。 前回は森鴎外が現代にやってくるというものだった。 そこで鴎外がオレンジ色の髪の少女に助けられ、 元の時代に戻る方法を探すというものだったが、 今回はその鴎外を助けた少女が明治維新の始ま…

『モダンタイムス』 伊坂幸太郎

モダンタイムス 最近金欠なので、宮部みゆきの新作か、この本を買うかで迷いに迷った。 勇気はあるか? 開いた最初のページで飛び込んできた一文。 僕の場合は勇気を実家に忘れてきたわけでない。 ここだけの話、僕の名前もユウキだ。 勇気なんてそこかしこ…

『タイムスリップ森鴎外』鯨 統一郎

タイムスリップ森鴎外 森鴎外がタイムスリップして現代へと!? 森鴎外といったら、高瀬舟と舞姫の2作しか知らなくて、 医療と文学の人というイメージ。 現代に溶け込む鴎外がそんなイメージを改変させる。 多くの文学作品の作者やタイトルが出てきて、 ミ…

『神様のパズル』 機本伸司

神様のパズル 小さい頃から理解できないことばっかりだった。 理系の話は、昔からわからないことだらけで大嫌いだった。 あまり鮮明に覚えていないが、理科の授業の中で、 ある現象に対する解説がされていたが、これは決まっていることだと言う。 そういう方…

『ヴァルプルギスの後悔 Fire1』上遠野浩平

ヴァルプルギスの後悔 Fire1 読んだのは、発売間もない頃だったのに、 なぜ今頃ブログで感想書いているかわからないkakasiです。 炎の魔女の物語が語られて、物語は加速する。 読み終えた後、そんなイメージが浮かんだのをよく覚えている。 これまで、ゆっく…

『ロスト・ストーリー』 伊藤たかみ

ロスト・ストーリー 身も蓋もなく言ってしまえば、村上春樹みたいな。 「失われた物語」を取り戻すとか、会話だとか、メタファー。 そこはかとなく物語から伝わる、 せつなさや儚さだという虚無感、喪失感。 そして、難解というより、なかなか言っていること…

『禍家』 三津田信三

禍家 先ほどブログで書いた、『ホラー作家の棲む家』に続いてまた家だ。 両方とも、主人公が普段住む家が物語の舞台、 ひいては怪奇が降りかかる舞台となっている。 日常性を保つはずの家が、非日常を引き起こすとは皮肉なものだと思う。 しかしながら両方と…

『忌館―ホラー作家の棲む家』 三津田信三

忌館―ホラー作家の棲む家 三津田信三の作品は、ホラーなのかミステリーなのか境目がわからない。 だけど思うことに、人間自体が怪奇と呼べる存在になりえるということがある。 タイトルに忌館とあるが、これは文庫化され後に付けられたもので、 最初に本が出…

「デトロイト・メタル・シティ」

GO TO DMC! GO TO DMC!! アナタもクラウザーさんの信者になりませんか? と、とにかくクラウザーさん至上主義の、 ナイスな突き抜けた映画だった。 デスメタルバンド、デトロイト・メタル・シティ(DMC) 主役はそのギター/ボーカルの…

「20世紀少年」

ジャーン、ジャジャ、ジャーン、ジャ、ジャ、ジャン♪ 初めて、Tレックスの「20th century boy」を聞いた時、 リフが以上にかっこよかったと感じたが、 父親に、Tレックスなんて今更聞いてどうするんだと言われたことを覚えている。 僕にとっては原初の体験…

『青空の卵』 坂木司

青空の卵 自称引きこもりの友人を持つ、作者と同名の坂木司が、 身の回りの謎を、その引きこもりの鳥居と解いていくという物語。 以前読んだ、北村薫の「円紫さんと私」シリーズのような 日常の謎と同時に、人との繋がりを強く意識付けられる話だった。 ただ…

『なぜ若者は「半径1m以内」で生活したがるのか?』 岸本裕紀子

なぜ若者は「半径1m以内」で生活したがるのか? 半径1mの自分の城に篭ろうとしたけど、 あえなく断念して、200km離れたとこで生きてますなkakasiです。 ブログの更新がパタリと止まってしまったが、 あいも変わらず本は読んでいる。 ただ、頭の中がご…