枯れないように水をやろう2

音楽や映画や本のことや雑記

『LOVE』 古川日出男

LOVE LOVE

これは、かなり好き嫌いがわかれそうだな。

という僕は嫌いではない。

僕は群像劇が好きなのだ。

文章も、ちょっと間違えば

いきがっているだけの、くどい文章になるがちだけど

いかしてるぜって言いたくなる、

スタイリッシュな文章で、虜になりそう。

だけども、僕は嫌いでないどまりだった。

これは、ある意味、感覚的に読むといってもいい話で

僕には、それを感じ取る力がなかったのかもしれない。

作者の感性には驚かされるものもあるが

肌に合わない所もたびたび。

物語は、4つの話に別れているのだが

上手くついていけたのは、2つめの話くらい。

あとは少し、置いていかれてしまった。

東京という、人との繋がりが疎遠という

パブリックイメージがある街を舞台に

人物たちの繋がりが、強くはないが

確実にどこかで、交わりあっているというものは

なかなか堪能できた。ついでに猫も。

街の描写が多かったのだが、

僕が東京という街に関して無知なところもあり

東京というより、どこかにあるを舞台にある世界。

小宇宙的な広がりを持つというような、そんな世界を夢想した。

そんな世界に猫も連れて行こうって、気分になった。